MESH ART PROJECT
見知らぬ景色に、言葉と関係性を生み落とす。
仕事や食事といった日常生活の数々が自宅で完結できるようになり、 帰省や観光など遠方での非日常的体験もデジタルに代替される流れは加速していくかもしれない。 物理的な移動が減ることにより “人と地域とのつながり” が希薄化していく未来に、新たな関係性の形を問いかける。 神社の絵馬、美術館や飲食店に置かれたノートにメッセージを残し、地域に自己の存在を刻み残したことはあるだろうか。 時を経てその地を訪れ、過去の自分が地域に残した言葉から、地域とのつながりをほのかに感じる。 そんなノスタルジックな体験を、デジタル時代のテクノロジーを用いて再構築。あなたがスマートフォンに文字を打ち込むと、その言葉が遠く離れた町に切り出され舞い降りることで、あなたの言葉がその地域に新しい魅力や文化を生み出す。 言葉と景色の組み合わせは百者百様。 願い、祈り、告白、ぼやき、メモ、だじゃれ。独り言からメッセージまで、自由な言葉とつくる新たな景色。 人と地域を言葉でつなぎ、新たな関係性を産み落とすプロジェクト。

物理的・心理的な距離を越えて人々が共創し、伝統・文化の継承は可能か
「言山百景」は、新型コロナウイルスの影響で物理的な長距離移動へのハードルが上がる一方、メタバースを代表とされるような仮想的に遠く離れた場所を訪れることも可能になる近い未来のくらしにおいて、「物理的・心理的な距離を越えて人々が共創し、伝統・文化の継承は可能か」という問いを立てた。そしてネットワークによって、そこに住む人だけでなく、遠くから想いを寄せる人同士が繋がり、協力しあうことで新たな視点がもたらされ、新しい観光資源や地域の魅力を作り出すアイデアとしてプロトタイピングを進めた。 この取り組みは、「言山百景」プロジェクトの実験的側面を持った体験型インスタレーションである。 今後日本各地の自治体・アートイベントと共創していくことで、人と地域の新たな関係性を築く未来を描いていきたい。
デジタル技術が生む新たな繋がり
“どこか遠い地の景色”の写真を特設WEBサイトから閲覧し、その景色に対して感じた“言葉”を投稿。その言葉は3Dプリントされ、質量をもった“言葉”となる。 “言葉”は“遠い地の景色”の前に降り注ぎ、参加者とその地を繋ぐ山(言山)を築いていく。同時に「言山」を築く一員として、参加者の名前が特設サイトにクレジットされる。 参加者が増えていくごとに積み上がる様々な “言葉”と、 “どこか遠い地の景色“との関係性を見つめ、現地はいまどんな風景なのか、自分だったらどんな言葉を紡ぐのか、想像しながら参加してもらいたい。



Project Information
Project Owner
Panasonic, FUTURE LIFE FACTORY
Team
Project Owner, Designer | Shadovitz Micheal (Panasonic, FUTURE LIFE FACTORY) |
Project Owner, Design Engineer | Daichi Kawashima (Panasonic, FUTURE LIFE FACTORY) |
Creative Director | Ryosuke Yoshitomi (McCann Tokyo, McCann Alphα) |
Producer | |
Creative Technologist | |
Designer | Maiko Higuchi (Freelance) |
Technical Director | Hironao Kato (MagnaRecta) |
Frontend Engineer | Maika Tomari (Konel) |
Movie Director | Masaki Ueda (Freelance) |
Craft Builder | Sumio Aizawa (SUMAR WORKS) |
Coordinator | Naohiro Miyaguchi (BnA) |