江戸のメディア王 蔦屋重三郎が、もしも令和に転生したら
蔦屋重三郎が手がけた作品やキャラクターをディープラーニングによって学習し、彼の人物像や言葉、思想を再現したテキストベースの対話型AIを開発。
Issue
もしも蔦屋重三郎が令和に生きていたら、最新カルチャーに何を感じるか
大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺〜』の主人公である江戸のメディア王・蔦屋重三郎は、出版・編集という形で日本のポップカルチャーを築いた祖とも言われている。 千代田区の観光資源を活用した観光プロモーション「江戸のメディア王 蔦重×千代田区観光協会」のメイン施策として、発刊されるフリーマガジン上で「AI蔦屋重三郎」を編集長とする構想があがった。 破天荒ながらも人や作品、そしてヒットを見極める高い洞察力を持つ彼が、もしも令和を生きていたら、神保町や秋葉原をはじめポップカルチャーの中心として知れ渡る千代田区に何を感じるのか。
Creation
「令和版・千代田細見」の編集長としてAI蔦屋重三郎を開発
蔦屋重三郎の人物像や言葉、思想をAIに学習させ、「AI蔦屋重三郎」を開発。 「AI蔦屋重三郎」は、様々な千代田区のカルチャーを紹介するフリーマガジン「令和版・千代田細見」の編集長に起用された。 誌面では、数々の作品を世に送り出した蔦屋重三郎ならではの視点で、現在の本屋文化や新刊、喫茶店などを独自の語り口で紹介。さらにはAI蔦屋重三郎による、しりあがり寿氏や店主へのインタビューも行われた。 誌面の実制作において、店舗等への取材の際には編集者がその場でAI蔦重を操作など「AI蔦屋重三郎」が編集長として尊重されるかたちで進行。 誌面に掲載される特集記事のすべてをAI蔦屋重三郎自身が生成するという、新たな取り組みが実現した。

Technology
語り口と史実を両立する対話型AIの構築
蔦屋重三郎らしい語り口・思想・人物像といった定性的な要素。 また、実在した「蔦屋重三郎」たらしめる、彼が生きた江戸時代の史実や作品データ等の定量的な要素。 さまざまな観点での検証をおこない、学習・開発を繰り返した。 江戸を中心とした多様な芸術や生活文化や、現代の生活文化・現代の千代田区等に関する情報についても関連学習させることで、AI蔦屋重三郎ならではの視点で、現代カルチャーに対して感性豊かな応答ができるよう設計している。 開発には、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺〜」の歴史考証も務める山村竜也氏に監修をいただいた。
Future
AI蔦屋重三郎編集長による「千代田細見」は今後も発刊
第二刊以降も制作が決定しており、創刊号同様に「江戸のメディア王 蔦重×千代田区観光協会」プロモーションの一環として千代田区内にて無料配布予定。 今後も様々な千代田区のスポットを、AI蔦屋重三郎が独自の視点で切り取っていく。
Project Information
Project Owner
Chiyoda City Tourism Association
Team
Project Owner | Chiyoda City Tourism Association |
Planner / Creative Director | Keisuke Tanaka(NEWPEACE Inc.) |
Producer / Project Manager | Natsue Hatano(NEWPEACE Inc.) |
Project Manager | Yuri Abo(NEWPEACE Inc.) |
Project Supervisor | Tatsuya Yamamura |
Technical Producer | |
Development Project Manager | |
Technical Director | Taichi Okada(sync.dev / BASSDRUM) |
AI Engineer | Hiroki Nemoto(sync.dev) |
AI Engineer | Sotaro Abe(sync.dev) |